ジョグジャカルタの清流?
普段は排水処理関係や研究での目線で汚れた排水や河川を見ることに慣れてしまっていますが、先日驚くほど綺麗な水を発見しました。
透き通った湧き水
ブルーラグーン・ジョグジャという名前の村ですが、山からの綺麗な湧き水があり、そこから流れる水を川にためて川遊びが出来る場所を作っています。
日本だと冬真っ只中の寒い時期ですが、こちらは年中暑いので2月でも避暑を考えてしまいます。
ジョグジャカルタの水質汚濁の特徴として、排水に便利なため大きな川の両側に家が集中しており、未処理もしくは不十分な処理の排水が河川の汚染の原因となってしまいます。綺麗な水と汚染された水を見ることによって、水環境保全の大切さについて改めて考えさせられました。
ジャカルタの交通事情
今回は1月中旬に行ってきたジャカルタでの出来事についての更新をしたいと思います。
ジャカルタに行った主な目的はインドネシア語技能検定の受験です。また、せっかくジャカルタまで来たので、以前から知っていた現地の人材派遣会社を訪問して、ジャカルタでのお仕事の事情などを聞いてきました。その後は、ビザが切れかけていたためそのままシンガポールに出てから、とんぼ返りでジョグジャに戻ってくるという忙しい旅程となりました。
ジャカルタに行ってまず驚いたことは、ビルが立ち並んでいてかなり都会であることと交通事情の特殊さです。
ジョグジャカルタでも、バス、タクシー、バイクタクシーと基本的な要素は変わりませんが、ジャカルタでは特に一般の車両と比べてタクシーなどの交通サービスの割合がかなり高いと感じました。
空港からはやむをえずタクシーを使うしかなかったのですが、その他は徒歩かバイクタクシーで済ませました。道路をよく見ていると4〜5割程度でバイクタクシー、タクシーなどの車両で占められていました。
バイクタクシーは、GO-JEK, Glab bike, Uberなど、タクシーはエクスプレス、ブルーバード、ダイヤモンドなどが多かったように思います。ジャカルタも公共交通がまだまだ不便ですので、目的に応じて移動手段を使い分けないといけません。
安全で節約できる旅をするには交通事情についても知っておく必要があると痛感させれれました。
ポンティアナックの文化
こんにちは!
APEX海外インターンの大野です。今回は炭のガス化技術に関するセミナーの参加のため、西カリマンタンのポンティアナックへ行く機会がありました。
西カリマンタンの無電化地域に炭のガス化技術を利用した発電装置を導入するAPEXのプロジェクトで、現地の炭技術を扱うディアン・タマ財団との共同で開発やセミナーなどが行われています。
今回のセミナーに関する内容は塩原さんが報告予定のため、今回はポンティアナックの文化や見どころについてご紹介したいと思います。
セミナーが終わった次の日にディアン・タマ財団にご挨拶に行き、ちょうど昼から自由時間ができました。ディアン・タマのオフィスに住んでいるという市内の大学生のボビ君が、市内を案内してくれるとのことで、お言葉に甘えて文化施設などを見にいくことにしました。
赤道記念碑
一つ目に訪れたのは赤道記念碑です。ポンティアナックは赤道上にあり、太陽がちょうど真上に来る時は直立していると影が自分の真下に来るので見えなくなるそうです。また、それにちなんだお祭りもあるとか。
赤道記念碑
記念碑の近く、川沿いの船の上のレストラン(屋台)があったのでそちらで昼食を済ませ、クラトン(王宮)へ
彼にポンティアナックの地方の言葉はどんな感じですか?と聞いたところ、マレーシアと非常に近いのでマレー語とほぼ一緒なんだそうです。マレーシア語とインドネシア語は少し似てますが、同じ単語でも意味が違ったり、a (アー:インドネシア語読み) の発音がa (ウー: マレーシア語読み) になったりと、少しややこしいです。
クラトン(王宮)
クラトンもマレーシアの文化がかなり入ってきて、石でできている白が基調なジョグジャカルタのクラトンと比べて木と石造りの黄色が基調な派手な感じが珍しく思えました。
クラトン内部
カトリック教会
もともとのルーツが中華の方も多く、こちらではキリスト教の割合が高めです。そのため中華料理や豚料理といったものも人気です。
サントヨセフ教会
バティック
最後に、西カリマンタンのバティックです。バティックの柄は地方によって異なり、特徴があります。ジョグジャの茶色のバティックと比べてポンティアナックのものはかなりカラフルだと思います。柄も綺麗なものが多いです。
ジョグジャカルタの下水処理場へ
11月の中旬にジョグジャカルタ唯一の下水処理場へ訪問を行ってきました。
村よりも小さい住宅の区域ではコミュニティー排水処理施設がありますが、下水処理施設としてはジョグジャカルタ特別州のバントゥール県のみです。
この後ろに見える大きいアメンボのような機械は曝気装置で、下水に酸素を供給することで微生物による汚れの分解を促進しています。
9時頃から事務所に伺い、ポンプ室、スクリュー、沈砂池、通性ラグーン、浄化池、汚泥乾燥場、ラボの順に案内していただきました。下水処理場では毎日決まった時間に流入水、流出水と各プロセスで水質分析を行っています。
過去数カ月分のデータを見せていただきましたが、流入下水には汚れのムラがあるものの放流する排水は排出基準であるBOD(水の汚れのパラメーター) 50mg/Lを下回った25mg/L以下までの浄化が行えていました。
この訪問までに下水処理場に関するインドネシア語の訪問レポートを読んだり、アポを取ったりと一ヶ月ほど時間はかかりましたが、知識を詰めていた分たくさんの質問をすることができました。
中央ジャワでの排水処理施設メンテナンスの実施
プカロンガン県 Google マップ
テガール県はジョグジャカルタのPUSTEKLIMのオフィスから250kmほど離れており、プカロンガンはその道のりにあります。かなり遠い出張となりました💦
今回はメンテナンスの様子の一部をお伝えしたいと思います。
1か月電気が止まっていた状態でしたが、
排水処理装置の電気系統は異常なし
一ヶ月ほど運転が行えていなかったため草がチェーンの方まで伸びてきている。経年劣化によってチェーンが伸びてしまっている様子。
盗難防止用の鉄柵を外した後に、据え付けたモーターを一旦外し、チェーンがたるまないように位置の調整を行いました。
この他にも3件のメンテナンスと状況の確認を行いましたが、住民のメンテナンスが不十分であったり、本来ならば連続運転が好ましいのですが節電のため回転円板が4日ほど止められていたりという不備が目立ちました。
メンテナンスののちに、PUSTEKLIMのスタッフが住民へメンテナンスに関する指導を行い、故障が起こる前に定期的にメンテナンスを行い、連続運転を図るようにお願いをしました。
これからも住民たちでの完全な持続運転ができるように、定期的に運転管理のメンテナンス、指導を行っていきます。
イスラム教のお祭り 犠牲祭当日
本日はついに犠牲祭当日です。
行事はジョグジャカルタの一番大きな大学で行われるとのことでしたが、実施日が違うらしく、インドネシア人の友達の家の近くのモスクの行事に参加させてもらうことになりました。犠牲祭は4日間にわたり開催されるとのことです。
朝9時ごろに友人の案内でモスクに行く
すると既に人が大勢集まっていてモスクの裏の広場では、牛や羊、山羊の屠殺(とさつ)が始まっていました。初めに見たのは牛の屠殺で、正直なところかわいそうに思えました。
写真:屠殺の前に牛が暴れないように縛り付けられている様子
大人も子どもも食い入るようにその一部始終を見ていました。
写真:少しわかりにくいですがフェンスの外側の濃い赤色の服を着た男性がマイクを持って、屠殺中にお祈りの言葉を捧げています。
モスクや犠牲祭を案内してもらう
行事を見ていると近所のおじいさんに日本語で話しかけられ、犠牲祭やおじいさんについての話をしていました。彼は1994年ごろ、ちょうど僕が生まれた頃に日本に10ヵ月間来て、工業高校で日本の技術を学んで帰ったのだそうです。インドネシアに帰った後すぐに阪神淡路大震災が起こりショックを受けたと話していました。
今日はそのおじいさんがモスクを案内してくれ、僕たちにおやつを出してくれたり、ご飯に誘ったりしてくれました。
肉を捌いたり、分配をする様子
この場所では、牛や羊、山羊を捌いて分配をします。屠殺の横では内臓をきれいにして食べれる部分とそうでない部分を分け、後ろでは肉をさばいてご飯の準備をしています。見た目はまさに市場のような感じでした。
ご飯に招待していただく
友人の家で休んでいたところ、先ほどのおじいさんにお昼ご飯に誘っていただきました。写真はちょうど、彼が「おかずはこのお皿、ご飯はここから好き なだけ取っていいよ」と言ってくれている場面です。いきなり外から来た人に対しても色々と優しくしてくれる、彼らの寛容さや優しさに触れることになりま す。
牛、羊、山羊はそれぞれ人間何人分の犠牲になるのか?
彼らに聴いたところムスリムの行事である犠牲祭の中では、牛は7人のため、羊とヤギは一人分と考えられています。
これは各動物一人当たりの人間に必要な動物の犠牲の数です。牛は25000円ぐらい、ヤギも羊も20000円ぐらいなので牛を一頭買う方がコストパフォーマンスが良いわけですね。これは単に牛の体が大きいため、羊や山羊のそれだけの分に相当するという意味だと思われます。
もちろん肉は所有者や参加者で分け合うので、羊1頭を一人で食べてしまうというわけではありません。
今回の行事では、動物の屠殺から解体、食事まで参加させていただき、改めて動物の命の重さを身近に感じることができました。
イスラム教のお祭り 犠牲祭とは?
インドネシアでは2016年9月12日は国民の休日、犠牲祭です。
まず、イスラム教には二つの 'イード' があります。一つは断食明けのお祭り、もう一つは犠牲祭です。7月には断食明け大祭(Idu l-Fitr: イド・アル=フィトル)があり、インドネシアでは日本で言うところのお盆のような長めの休暇がありました。また、9月12日には犠牲祭(Idu l-Adha: イド・アル=アドハ)により国民の休日となります。
昨年の2015年の犠牲祭の頃、僕は学会でマレーシアに行っており、学会後の観光の予定が国民の休日で博物館などが全て閉まってしまうという目に遭いました。その頃は、犠牲祭って何が犠牲になるの?という程度の疑問でした。
創世記に由来する重要なお祭り(儀式)
犠牲祭の起源は遥か昔、旧約聖書の創世記のお話にあたります。
アブラハムとサラという神様を熱心に信じている老夫婦がおり、信じ続けた結果、高齢にして子どもを授かることができ、その子どもはイサクと名付けられました。ある時、アブラハムは神に試練を与えられ、山でイサクを自分のいけにえにするように言われました。頂上に着き、アブラハムがイサクに対してナイフを振りかざしたところで天使に「その子を殺してはならない!そこの子羊を代わりにいけにえにしなさい。」と言われ、イサクは助かり、子羊が犠牲になってアブラハムらの信仰が示されました。(創世記 15:1-6, 21:1-7, 22:1-19)
もちろんこれはキリスト教、イスラム教、ユダヤ教に通じる話ではありますが、'犠牲祭' という習慣に限ってはイスラム教徒特有のお祭りです。
こちらは、犠牲祭の様子が描かれた記事です。
衝撃!! イスラム教の犠牲祭イード・ウル・アザー | インド大好き!ティラキタブロ グインド大好き!ティラキタブロ グ
信仰を示し、命に感謝をするための犠牲祭
上記のコーランと創世記のお話から、信仰を示すため、命をいただくことへの感謝の儀式として今でも羊や牛、ヤギを生贄にするという習慣が残っています。
外から見れば、かなり残酷で怖い儀式のようにマイナスイメージに取られてしまうこともあるでしょうが、上記のような神聖な意味と子どもたちにとっての食育効果もあるようです。
ジョグジャの様子
ジョグジャでも犠牲祭のために山羊(Kambing)、羊(Domba)、牛(Sapi)が売られており、下の写真のように空き地を利用して牧場が出張しています。
商人のお兄さんに聞いた所、大きさや質にもよるけど山羊は3juta〜4juta(日本円で25,000〜35,000円ぐらい)とのことです。これは食べるために売っているの?と聞くと、なんでそんなこと聞くの?という不思議そうな顔をされました。
Evaお兄さんのヤギ市場
今回は道端でヤギを見かけたことをきっかけにピンときて記事を書きましたが、自分の勉強にもなりました。自分で犠牲祭を見る勇気はありませんが、また友達から様子を聞いてみようと思います。
それではまた!